子どもと共に育つ -「緑のオリーブ」№6 聖学院みどり幼稚園だより-

子どもと共に育つ

最近、SNSにあげられている赤ちゃんの動画を見て癒されるという声を耳にします。いつの時も、幼い子どもの無邪気な姿は、人の心を温かくしてくれるようです。ましてや、実際に子育てをしていない人が、SNSと言う手段を使ってその姿を目にすることができるのですから、きっとかわいい部分、面白い部分を楽しむことができるのでしょう。

では、実際に子育てをしている皆さんはいかがですか?“うちの子の方がもっとかわいい”“それどころじゃない”といろいろな声があるでしょう。実際に子育てを始めると、しっかり育てなければという責任感や、こんな風に育って欲しいという理想、そして毎日毎日の世話といろいろなものがのしかかってきます。新米ママとパパが、赤ちゃんが何で泣いているか分からず四苦八苦している姿は、ほほえましくも思います。そして、子どもが話すようになれば、子どもの気持ちがわかるようになり、どれほど楽になる事かと思います。

でも、本当にそうでしょうか?幼稚園の子どもたちは、ずいぶん言葉で表現できるようになってきていますから、なんで泣いているかわからないということは少なくなってきていることでしょう。自我が芽生えて、なんでも「自分で」と言っていた2歳の時も過ぎ、落ち着いてきたことでしょう。

しかし、本当の意味で親と子が対等な立場で思いを出し合うのはこれからです。もちろんしばらくは、まだ親の方が大人ですからいろいろな力を持っています。上からの対場で決めつけることもできます。でも、子どもたちは大きくなりながらいろいろなことを考え、感じています。社会に出て、いろいろなものの見方や考え方に出会い、自分の意見を持ち始めます。ひとりひとり個性も違います。たとえ子どもを育てた経験があっても、この子と出会うのは初めてです。時には子どもが迷ったり、間違ったりすることもあります。そんな時に親は、いつでも一緒にいるのです。正解が出ないこともあるでしょう。でも一緒に悩めば良いと思うのです。「この子のため」が「こんな事ができるようになって欲しい」と成果だけを強く望むと、“毒親”になってしまうこともあるそうです。愛する我が子をしっかり見て、心を寄り添わせて、子どもの育ちを楽しめるようにと願います。

主幹 本田ゆかり
【聖学院みどり幼稚園だより 「緑のオリーブ」№6 2020年10月16日発行より】